


消費税の課税関係ってむずかしい!? (通算第41号/2008-11-01) 【事実関係】 ・ 平成20年7月末が第1期決算となるC社は、今春数億円で重量鉄骨造りの3階 建ての建物を建設しました。 ・ その1階部分は、事業用施設として月額50万円で甲社へ貸付け、2・3階部分 は、賃貸住宅用に不動産管理会社の乙社へ一括貸付しました。乙社は、賃借人 を募集し敷金や賃貸料を収受し、月額100万円の転借料をC社へ支払います。 【課税関係】 ・ 本事例の様に設立1期目に大規模な設備投資をする場合には、設立した年度 内に「消費税課税事業者選択届出書」を提出することにより、建設代金支払時 に転嫁されていた多額の消費税還付を受けることが出来ます。 ・ 1期目は上記の届出により大口還付が受けられますが、2期目については本来 免税事業者であるにも関わらず、原則課税による申告と納付を余儀なくされます。 課税事業者を選択して納税義務者となった日から2年間継続した後でなければ、 課税事業者をやめることはできないからです(法9E)。しかし、ここでいう2年間と は、2年であって2期ではないことに注意しなければなりません! ・ すなわち、1期目は大抵1年未満であることから、課税事業者を選択していた事 業者が選択をやめよう(免税事業者に戻ろう)とする場合であっても、消費税課税 事業者選択届出書を提出して課税事業者となった課税期間の初日から2年を経 過する日の属する課税期間の初日以後でなければ、「課税事業者選択不適用 届出書」を提出することは出来ません。したがって、新設法人の場合は、4期目 からしか免税事業者に戻れないことになります。 ・ もっとも、「簡易課税制度選択届出」については、そのような制限は存在せず、 2期中に提出すれば、3期目から簡易課税制度が適用可能となりますので、有利 な課税方式を選択すべきだと思います。 ・ なお、C社が甲社から受け取る賃貸料は、課税売上ですが、乙社から受け取る 転貸料は非課税売上になり、注意を要します。消費税法基本通達6-13-7(転貸 する場合の取扱い)で、「賃借人が行う住宅の転貸も住宅の貸付けに該当する」 旨を規定しているからです。 【結論】 ・ 以上のように法人税プロパーでは単純なケースであっても、消費税プロパーで は、いくつかの「落とし穴」(国税当局には失礼!)があり、届出期限を失念したり、 徒過した場合には、逸失利益を生じることもあります。 ・ われわれ税務のプロフェッショナルとしても、気を抜けません。 |







