● 税 務 − 還付申告のポイント − 所得税の確定申告は、2月16日から3月15日とされていますが、これは納税額がある 場合であり、還付申告は1月から取り扱われています。そこで還付申告のできる期間や還 付申告の留意点についてポイントを整理してみます。 1. 還付申告ができる期間 還付申告書を提出する義務はなくても、給与・報酬の源泉徴収税額や予定納税などが 納め過ぎになっている場合は、その納め過ぎになっている税額の還付を受けるための確 定申告書を提出することができます。 還付申告ができるのは、その年の翌年1月1日から5年間です。なお、確定申告をした 税額等が実際より多かった場合は、還付申告ではなく、「更正の請求」という手続きにな ります。 更正の請求ができる期間は、原則、確定申告書の提出期限から1年以内です。 2. 還付申告の具体例 給与所得者は、次のような場合に還付申告することができます。 @ 年の中途で退職し、年末調整を受けずに源泉徴収税額が納め過ぎとなっているとき A 一定の要件のマイホームの取得などをして、住宅ローンがあるとき B 多額の医療費を支出したとき C 特定の寄付をしたとき D 配当所得があり、配当控除を受けるとき E 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき F 特定支出控除の適用を受けるとき 3. 還付申告ができない場合の具体例 次の所得の場合は、源泉徴収された所得税については、源泉分離課税となっていますの で確定申告により還付を受けることはできません。 @ 銀行預金などの利子所得や投資信託の収益の分配等で一定のもの A 特定の金融類似商品から生ずる所得 B 特定の割引債の償還差益 C 懸賞金付預貯金等の懸賞金等 4.. 雑損控除 自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他親族で総所得金額等が38万円以下の 者の有する資産について損害(自然現象による災害・人為的による災害(火災等)・盗難等 による被害等)を受けた場合には、所得から控除を受けることができます。 5. 医療費控除 1 控除対象者 本人に限らず、医療費を支払った時の現況において、生計を一にする配偶者その他の 親族まで含まれます。 2 控除金額 医療費控除は、所得金額の5%か10万円のいずれか少ない金額を超える部分とされ ています。なお、控除額の上限は200万円となっています。 3 控除対象となる医療費の範囲 治療・検査(医師に支払った診療費・治療費等)・歯科・出産・医療品・通院・入院費等 となります。 4 その他の注意点 医療費は、その年中に現実に支払った医療費をいいます。また、支払った医療費に消 費税等の額が含まれている場合には、消費税等の額を含めた支払額が医療費控除の対 象となります。 消費税の届出履歴の確認を! 簡易課税を選択していた事業者が、基準期間の課税売上高が免税点である1千万円以 下となり消費税の納税義務を免除され、その後に基準期間の売上高が1千万円超5千万円 以下となり、再び課税事業者となった場合の仕入税額控除額の計算は、「簡易課税制度選 択不適用届出書」を提出していない限りは、簡易課税によることとなります。 また、簡易課税を選択していた事業者が、基準期間の課税売上高が5千万円を超え、原 則課税による仕入税額控除額計算をしている場合においても、その後に基準期間の課税売 上高が1千万円超5千万円以下となったときは、簡易課税による仕入税額控除額計算をする こととなります。 1度、届出書の履歴をご確認されてはいかがでしょうか? ● 経 営 − 重要なのは利益率 − 日本経済は低迷期をようやく脱した、との見方が拡がっています。確かに、多くの企業は 一時の業績低迷から脱出したようです。しかし、「日本企業の体質が改善されたから増益 になった」というよりは、「需給逼迫で価格引き上げができたから増益になった」のではない でしょうか。 重要なのは利益額そのもの(あるいは増加率)ではなく「利益率」です。利益率を見ると、 日本企業の体質が改善されていないことは明らかです。企業収益が回復したといっても、 鉄鋼をはじめとする古いタイプの資源・素材関連産業が、一時的要因で息を吹き返しただけ のことかもしれません。 増益は一部の業績に偏っており、しかも企業業績回復は、世界経済の循環的・需給的な 要因によるもので構造的要因によるものではありません。循環的要因は、いずれは逆転す るかもしれません。 |
| 事務所便り 1月号/平成19年 |