
| 「不動産管理会社を考える−前編−」 (通算第29号/2007-11-01) ・ 重なるときは重なるもので、最近、相次いで不動産管理会社に関するご相談を受けま した。 個人で更地を所有されており、物件を有効活用するに際して節税のスキームとして、不動産 管理会社を思い付かれたようです。 ・ ところが、節税と言っても、所得税・相続税・法人税の三者が、複雑かつ微妙に絡んで来る ことから、玉虫色の解決策は見当たらないと言うのが実情だと思われます。そこで今後、不動 産管理会社の設立をお考えの方のために、要点を簡単に整理しておきたいと思います。 ・ 先ず、不動産管理会社の活用形態に3パターンあります。@管理委託方式、A一括転貸 方式、B不動産保有方式です。 ・ @が最も単純なパターンで、個人不動産の賃貸管理を会社に委託するものです。賃貸料 は個人オーナーに入りますが、会社に管理委託料(上限は8%程度)を支払うので、不動産所 得はその分低くなります。他方で、会社には管理委託収入が入るので、自分の配偶者などの 身内の人を役員や社員にして給料を支払うことで、個人オーナーの収入が分散され、所得税 及び住民税が安くなります。 ・ Aは個人不動産の管理を委託するのではなく、建物を会社に一括賃貸します。その会社は 個人オーナーへ家賃を支払い、他方で第三者へ転貸して家賃収入を得ます。会社は空室時の リスクも背負うことから、管理料(受取家賃−支払家賃)を高く設定することが出来ます(上限は 15%程度)。したがって、管理委託方式よりも個人オーナーの収入分散効果が大きい訳です。 ・ Bは建物は法人が保有し、個人に地代を支払います。賃貸物件の収支(収入−経費)から 支払地代を差し引いた額が法人の所得となることから、個人オーナーの収入分散効果は最大 になりますが、他方で、個人オーナーの相続税課税とも深く関わってくることになります。 ・ 来月号では後編として、不動産保有方式を採用した場合の問題点について、検討してみたい と思います。 |
「電子申告の利用手続代行について」
(通算第28号/2007-10-01)
・ さて、前々号では「電子申告」の対応に向けての啓蒙をいたしましたが、関与先の皆様には 別途郵便にて案内を差し上げましたところ、概ね4分の3程度の利用希望をいただきました。 そして、改めて当事務所宛に利用希望に関する回答を提出していただき、「利用開始届出」の オンラインによる代理提出作業を進めました。 ・ 関与先の皆様には、所轄税務署から「利用者識別番号等の通知書」、さらに(社)地方税電子 化協議会から「eLTAX利用通知書」が1週間から2週間で郵送されて来たようです。着便次第、 当事務所へFAX送信をお願いしました。 ・ 利用希望の皆様の「利用通知書」がほぼ出揃ったところで、eLTAXについては「仮暗証番号」 を「正式暗証番号」に変更する旨の案内文を「事務所便り (10月号)」と共に郵送しました。英数 文字を組み合わせて8桁のパスワードをご本人に作成して頂きました。 ・ eLTAX(地方税)は「利用通知書」発行日以後1年内に暗証番号の変更をしないと、次回の電 子申告が不能になることから、当事務所では、目下変更届出の代行事務をしているところです。 因みに、e-Tax (国税)には暗証番号の変更は絶対条件にはなっていないようです。 ・ 以上、8月初め〜9月末まで2ヶ月間の当事務所の電子申告利用に関する取り組み状況を 振り返ってみました。今回のご案内と回答状況を通じて、関与先の皆様のチャレンジ精神の 強弱が垣間見られたのは副産物だった、と言えるかもしれません。 |
| 「会計参与のススメ」について (通算第27号/2007-09-01) ・ 税理士会では、「電子申告」への対応と、「会計参与」制度の普及・定着を当面の最重要施策 としています。そこで、このコーナーでも先月号で「電子申告」のご案内をしましたので、今回は 「会計参与」制度を取り上げてみます。 ・ 関与先の皆様宛に今月送付を予定している案内文書から一部抜粋して、以下に引用すること に致します。 「今回は、会社法で新設された『会計参与』制度についてご案内させていただきます。 同封のパンフレットは、近畿税理士会が中小株式会社や金融機関向けに発行したもので、 私が所属する同会の『会社法制対策特別委員会』で作成しました。特にコンセプトから内容・ レイアウトに至るまで私の企画がほぼ全面的に採用されたこともあり、思い出深いパンフレット に仕上がりました。御社で、またはお知り合いで、『会計参与』設置の必要性を感じられたり、 あるいは必要性に迫られました折りには是非ご一報ください。」 《ご参考》 =税理士と会計参与の適性について= 「税理士が、これまでに築き上げた実際上の地位に基づいて、この仕事に参入する ことになれば、それなりの機能を発揮することが期待される。」 元法務省民事局参事官・ 現早稲田大学ロースクール教授 稲葉威雄著「会社法の基本を問う」中央経済社 157頁より ・ 以上ですが、私もこれを機に「会計参与」の要請があったときに向けて、さらなる研鑽を積んで 行きたいと考えております。 |
「電子申告の対応に向けて」 (通算第26号/2007-08-01)
・ 7月の第3週は、台風4号と新潟県中越沖地震で幕が開き、 とくに後者は、死者11人で2万 棟以上の住宅被害になり、被害総額は1兆5千億程度になると言います。新潟県は元より、政 府も税制上で寄付金控除の対象にするなど措置を講じているようです。被害地域の皆さんには お見舞い申し上げたいと思います。 ・ さて、前号でも予告しましたが、当事務所では、予定通り、オフィスコンピューター(ソフトを含む) の入れ換え作業が完了しました。併せて、懸案であった「電子申告」への態勢も整いました。 ・ 関与先の皆様方には、啓蒙文書「電子申告対応のおすすめ」と共に「電子申告等開始届出書」 のコピーを添えてご案内させて頂きました。すでに、電子申告への適用を進めて欲しいとの回答 も返ってきております。当事務所では、ご本人に代わって、「開始届出」を順次送信して行く予定 です。開始届出を提出すると約10日程度で、「利用者識別番号等が記載された通知書等」が所 轄税務署から送付されて来ますので、到着次第、開封して当事務所まで「利用者識別番号」を お知らせください。 ・ なお、納税者ご本人が電子申告をされる場合には、並行して「電子証明書」を取得する必要があ ります。税理士に依頼される場合は、納税者ご本人の電子証明の取得は不要です。 ・ 電子申告は、納税者にとってデメリットになることはありません。確定申告書や各種届出書・申請 書の提出手間が省ける便利なシステムになっています。電子申告について不明点がおありでした らお尋ねのうえ、前向きにご検討ください。 |
| 「叩けよ、さらば開かれん! 」 (通算第25号/2007-07-01) ・ 高校時代に、熱心なプロテスタントのクラスメートがいて、英語の勉強にもなるからと、誘われる ままに教会に通っていた時期がありました。信仰の域には達しませんでしたが、聖書の世界を垣 間見ることが出来た・・・、私にとってはそんな貴重な体験だったと思っています。 ・ 叩けよ、さらば開かれん!は、「マタイによる福音書」の7章7節に出てくる有名な御言葉ですが、 何らかの判断に迫られたとき、脳裏を掠める言葉でもあります。口語体での正確な翻訳では次の 通りです。「求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきな さい。そうすれば開かれます。」 ・ さて、今月は当事務所の財務オフコンを数年ぶりに総入れ替えすることになっております。基本 OSの改訂や電子申告への対応が主な目的ですが、新機種への期待とコストパフォーマンス面で の不安が半々と言ったところです。 ・ 平成19年下半期のスタートとオフコンの一新を契機に、2〜3ヶ月掛けで新たなビジネスモデル を模索していく予定です。 ・ 他方、近畿税理士会も今月から新体制で会務がスタートします。私も、理事に再任されたことも あり、業界の動向など大局的な視野とのバランスを保ちながら、「プロフェッショナルとしての仕事 の流儀」を構築していきたいと思っています。叩けよ、さらば開かれん! |
「法令遵守」が日本を滅ぼす? (通算第24号/2007-06-01) ・ 今年度も無事に3月決算・申告事務を完了することが出来ました。基礎資料を提供 戴いた関与先の担当者や当事務所のスタッフにも感謝しなければなりません。毎年 の事ですが、大型連休の直後前後は「今年は全て滞りなく期限内申告を完遂するこ とが出来るだろうか・・・」 と言う不安との闘いの日々でもあります。 ・ 機械化も進み、本来なら事務処理は迅速化し物理的にも気楽になるかと思えば、然 に非ず・・・。私の事務所では、決算原案をまとめてからの作業に時間を掛けることにし ているからですが、特に今年は、名実ともに新会社法ベースの決算報告書を作成する ことにしたからでもあります。 ・ さて、日々の決算事務の合間を縫って、元長崎地検次席検事の郷原信郎著「『法令遵 守が日本を滅ぼす』(平成19年3月5日 新潮新書)を精読しました。タイトルの「法令遵守」 に興味があったのと、著者が私と同い年であると言う二つの理由だったのですが、結構 面白く拝読しました。 ・ 筆者は、今流行のコンプライアンスを「組織が社会的要請に適応すること」と定義し (114頁)、さらに、「法令が実態と乖離していて制度が不合理な場合には、単純に 法令を遵守していくことが社会的要請に応えることになるとは限らない」(170頁) と主張されていたのが印象的でした。 ・ 著者が同い年で同世代を生きてきたこともあり、余計にシンパシー(共感)を覚えました。 私自身が理事を務める近畿税理士会では「コンプライアンス」問題を担当していることも あり、彼の言う「コンプライアンス病」を、「中小企業の実態に即した法令になっているのか!」 と言う視点から、もう一度問い直してみたいと思っています。 |
| 法定相続人のいない相続の課税関係 (通算第23号/2007-05-01) ・ それは母方の遠い親戚に起こった実例です。今春、身寄りのない老婦人が亡くなりました が、配偶者は既に他界しており、夫婦間に子どもはなく、さらに本人に兄弟姉妹もいません でした。生前に公正証書遺言をされており、そこでは亡夫の遠縁の男性と被相続人の遠縁 に当たる叔父の二人が遺贈を受ける者として連名になっていました。 ・ このケースでは、どのような課税関係になるのか、問題点を整理してみたいと思います。 @ 相続人の範囲 ・ 範囲は、配偶者及び一定の血族である。一定の血族とは直系卑属(子ども等)、直系尊属 (父母等)、兄弟姉妹などが法定されている。 ∴ この事例の場合は、(法定)相続人はいないことになります。 A 相続税法上の相続の範囲 ・ 相続人以外への遺産の移転(遺贈や死因贈与)についても、相続税の課税対象となる。 ∴ この事例の場合は、贈与税ではなく、相続税が課税されます。 B 課税遺産総額の判定 ・ 課税遺産総額 = 課税財産−債務控除 − 基礎控除(5,000万円+1,000万円×n) ∴ この事例の場合は、課税財産−債務控除 ≦ 5,000万円であれば、相続税の納税 は不要になると思われます。 C 相続税額の加算 ・ 被相続人の一親等の血族及び配偶者以外の場合は、相続税額に20%が加算される。 ∴ この事例の場合は、課税遺産総額が5,000万円超で各人に相続税額があれば、2割 加算の対象になります。 |
それぞれの春 〜 新たな旅立ち (通算第22号/2007-04-01) ・ 暖冬と立春後の寒の戻りが交錯して、春の到来の確信が掴めませんでしたが、さすがに 通勤途中の車窓から桜の開花を見るに付け、今年も新年度の開始を感じざるを得ません。 ・ わが家でも、ようやく二女の大学進学が決まり、明後日は入学式です。わが家ではこれが 最期の入学式になりますので、私も保護者として列席しようと思っています。 ・ 長女は今春大学4回生になりますが、既に就職戦線も始まり、エントリーシート(会社指定 の求職申し込み票)の作成や、一次面接の対応に迫られているようです。 ・ それぞれ人生の節目に当たり、後悔しないように大いにチャレンジし、潰れない程度に大 いに悩んで、そして自分で活路を見出してくれたら・・・と願っています。 ・ 節目と言うと、今年は4年に一度の統一地方選挙の年回りで、私の友人知人も大阪府議 会と奈良県議会の議員選挙に出馬されます。お二人とも違う意味ではあっても、退路を断 っての出馬であり、私も微力ながら支援させていただいております。 ・ 斯く言う私も、今年は2年に一度の業界の役員選挙を控えております。プロフェッショナル としての意識向上の骨格は、「退路を断つ」ことだそうです(大久保幸夫「ビジネス・プロフェッショナ ル」ビジネス社 88頁)。先のお二人同様、いつまでも前を向いて進んで行きたいものです。 |
| 平成18年分の確定申告風景から (通算第21号/2007-03-01) ・ 今年も国民的行事とも言える所得税の確定申告シーズンの真っ盛りです。近畿税理士会 では「支部間応援」と称して、納税者数に対して会員税理士数の割合が相対的に多い支部 から少ない支部へ申告指導の応援に行く相互支援事業を行っています。 ・ 私も、2月の第2週と第3週に一回ずつ、住所地に隣接する東大阪会場までお手伝いに 出向きました。今年は偶々2回とも同じ会場で「事前年金集合指導」の担当でしたが、その 名の通り、年金受給者の方々を対象に公的年金等の所得申告をチェックないしは作成指 導するものです。 ・ 来所されるのは65才前後以上の方々ばかりですが、例年、庶民の納税意識や人間性を 垣間見ることが出来て結構興味深いものがあります。来場者の中からユニーク(?!) な事例 を紹介してみましょう。 @ 税金の相談に来ていることを知ってか知らずか、年金受給金額自体に不満があると、 頻りにぼやく方 A 社会保険庁から送付されてくる「公的年金等の源泉徴収票」の添付が必要だと説明して も、「支払い通知書」で足りる!と、頑として譲らない方 B 国民健康保険料の控除額は、分割支払いの場合は現金主義により、平成17年度の9 期・10期と18年度の1期〜8期の合計額だと説明しても、平成18年度の1期〜10期で 良い!と、譲らない方 ・ 大抵が添付資料の形式的・手続的不備のため、解釈や説明の余地もないことが多いです。 仮装・隠蔽の事実があるわけでもなく、金額的にも些少な場合が殆どなのですが・・・。 ・ もっとも、年齢を重ねても、柔軟な頭脳と素直な対応の出来る年寄りになりたいものだと感 じる瞬間でもありました。 |
税源移譲のはなし (通算第20号/2007-02-01) ・ 小泉前総理の公約でもあった「三位一体改革」が、遂に可視化してきました。とりわけ、総額 3兆円の税源移譲、すなわち「所得税」と「住民税」のバランス見直しは、今年1月分の源泉所 得税が減額されているところからスタートしています。 ・ しかし、6月から徴収される平成19年度住民税(計算基礎は平成18年分所得)は増額になり、 数ヶ月の時差が生じることから、総務省は納税者に無用の誤解を与えはしないかと腐心して いるようです。その背景には、7月22日頃に予定されている参議院議員選挙後に消費税率 引き上げに関する本格論議が控えていることもあるようですが・・・ ・ そこで、総務省はホームページ上で、「ほとんどのサラリーマン世帯で税額負担は同じ」との PR活動をしています。その中で、「平成19年度のあなたの住民税額を計算してみましょう!」 と題したシュミレーターをアップし、昨年度(H18)の住民税を入力すると、今年6月に送付されて くるH19年度の住民税試算コーナーを設けています。 ・ 皆さんも一度試されてはいかがでしょうか。私も試算してみましたが、ステップ2の「定率減税 がなかったら・・・」で引っ掛かりました。小渕内閣の時に創設された定率減税って、「直間比率 の見直し」のための恒久減税だったのではなかったのか! しかし、あれって恒久減税ではな くて、恒久的減税だったのですね。一字違いで大違い、日本語は難しいです。 ・ ただ、 三位一体改革の根拠が「地方にできることは地方に」でもあり、私たちも地元の地方公 共団体の予算執行が適正になされているかについて、今まで以上にしっかりと見守って行く必 要がありそうです。 |
| 謹賀新年 (通算第19号/2007-01-01) 平成18年を振り返って・・・ 【国際交流】 東大阪市国際交流協会では、「市民ふれあい祭り」や「留学生とのX' masパーティー」を実施し ました。ただ、諸般の事情から、交換学生を派遣できなかったのは少し残念でした。 【大学出講】 金曜日は阪南大学の「税法」と大阪産業大学の「簿記1・2」を、引続き担当しました。 また、火 曜日の関西大学大学院での「企業会計と法」は2年目を迎え、私にも良い刺激になりました。 【高市代議士】 9.26の安倍新内閣では、内閣府特命担当大臣として初入閣を果たされました。科学技術、イノ ベーション、原子力安全・少子化対策、男女共同参画、沖縄・北方、食育、食品安全、消費者保護、 交通安全と、従来は3人の大臣で分掌していたのを一手に引受けておられます。 【税理士業務】 近畿税理士会では、理事兼会社法制対策特別委員会・副委員長として、新会社法の普及や講演 活動に携わりました。 今年度はさらに会計参与制度の定着や会社法の具体的運用に向けて、新し い取組みを始動します。 今年こそ、より佳い年でありますように! 平成19年 元旦 |
「母の急逝を悼む−究極の選択に迫られて−」
(通算第30号/2007-12-01)
・ 今回は、不動産保有方式を採用した場合の問題点について執筆する予定でしたが、母が 先週土曜日の朝に急逝しましたので、その経過を紹介し、葬儀に参列いただきました皆様 方へのご報告とお礼に代えさせていただきたいと思います。 ・ 母は10月3日に人生最初で最期の入院をしましたが、53日目の11月23日の朝に、 元々高血圧症であったにも拘わらず、収縮期の血圧が34mmHgにまで降下し、その後、夜の 8時頃から容態が急変し、排尿せず、嘔吐を繰返し、呼吸困難に陥り、最終的にはICUに移 送され、翌24日午前8時50分に心停止致しました。 ・ そもそも膿疱性乾癬(皮膚病の一種)で入院し、それは回復し退院の打合せをしていたにも 拘わらず、その後に原因不明の微熱・高熱を繰り返し、痰からMRSA菌が検出されたからと 個室に移動せられテイコプラニンを投与されましたが反応せず、その後も試行錯誤の対症療 法を繰り返す内に、元々入院時には正常であった心臓の機能が低下し、結局それが致命傷 となり、還らぬ人となりました。 ・ 最終的にも原因は特定出来ないようで、直接死因は多臓器不全と判定されました。元来は 降圧剤以外の服用はしていなかった母が入院後延べにして20種類近い(?!)お薬を処方され、 あらゆる臓器がショックを起こしたような印象を私は持っています。76才にして初めての入院 で還らぬ人となった今回の母のケースを見ていて、セカンド・オピニオンの必要性とクスリの副 作用の怖ろしさを痛感した次第です。 ・ 話は前後しますが、午前10時過ぎから亡くなるまでの集中治療室での緊迫した数時間の 想い出は一生忘れないでしょう。特に、臨終を迎える直前、強心剤が効かなくなった場合に備 えて心臓マッサージの可否判断を迫られた時は、頭の中が真っ白になりました。 医師:「一時的に蘇生するかも知れないが、肋骨が数本も折れ、数センチの胸部陥没を覚悟 して欲しいのです。」 父と私:「・・・・・」 医師:「どうされますか?時間が迫っています。そろそろご判断をお願いします。」 ・ その回答については、皆様の想像にお任せしますが、私の人生において究極の選択に迫ら れた瞬間でした。母から死を以て大切な事を教わったような気がしています。 「お母ちゃん・・・親父のことはみんなで引き受けるから安心してね!」 合掌 |