「成熟ニッポン、もう経済成長はいらない」 (通算第77号/2011-11-01)
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・ 主題はエキセントリックですが、副題は「それでも豊かになれる新しい生き方」と
あります。
私が敬愛する経済学者で同志社大学大学院の浜矩子教授の最新の対談本です。対談
のお相手は「経済格差」を研究領域にされている同志社大学の橘木俊詔教授で、第1
刷発行が平成23年10月30日ですから正しく新刊本です。
・ 浜教授のスタンス・表現方法・見識など、私にはしっくりと馴染むモノがあり、同
氏の著書は、ほぼ目を通しています。今回は珍しく対談形式ではありましたが、ご本
人の的確な指摘には一貫した姿勢が強く窺えました。
・ 本書は、テーマ毎に6章から構成されており、お二人が交互に問題提起をし、それ
に対して意見交換をするという形式で編集されていました。以下では、同書の中から
特に強く印象に残った部分を抽出し紹介してみたいと思います。
☆ 「今、日本はGNPのほうが、ほぼ恒常的にGDPよりも大きい国になりました。・・・中略・・・
これこそ、典型的な成熟債権大国の姿です。」(p16)
★ 「成熟債権大国になっているのに、そのことを十分に認識せずに、巨大なる天才子役みた
いな中国と張り合わなくちゃいけないといけないと本気で考えている。」(p17)
☆ 「『優雅なる老衰国』というようなイメージを敢えて追求してはどうかと・・・」(p31)
★ 「ユニクロを目の敵にするわけではありません。要するに価格競争が賃下げ競争につ
ながってしまうことに問題がある。そのような競争には創造性がない。」(p44)
☆ 「ボランティアというのは、やはり自分にとって大切なものを投げ出してこそ本当にプロフェ
ッショナルなボランティア・・・」(p57)
★ 「SNSの世界、フェイスブックとかTwitterというのは・・・いわば『縁なき縁』みたいなも
のです。無縁社会には、そうい縁なき縁が生まれるということなのでしょうか。」(p65)
☆ 「国民が示した方向性に向かって照準をしっかり合わせて、最高のサービスを提供して
いくというのが政治家に課せられたミッションだと思います。」(p77)
★ 「中国が世界の工場だとはけっして言えません。正確に言えば、世界が中国を工場に
に対して意見交換をするという形式で編集されていました。以下では、同書の中から
特に強く印象に残った部分を抽出し紹介してみたいと思います。
☆ 「今、日本はGNPのほうが、ほぼ恒常的にGDPよりも大きい国になりました。・・・中略・・・
これこそ、典型的な成熟債権大国の姿です。」(p16)
★ 「成熟債権大国になっているのに、そのことを十分に認識せずに、巨大なる天才子役みた
いな中国と張り合わなくちゃいけないといけないと本気で考えている。」(p17)
☆ 「『優雅なる老衰国』というようなイメージを敢えて追求してはどうかと・・・」(p31)
★ 「ユニクロを目の敵にするわけではありません。要するに価格競争が賃下げ競争につ
ながってしまうことに問題がある。そのような競争には創造性がない。」(p44)
☆ 「ボランティアというのは、やはり自分にとって大切なものを投げ出してこそ本当にプロフェ
ッショナルなボランティア・・・」(p57)
★ 「SNSの世界、フェイスブックとかTwitterというのは・・・いわば『縁なき縁』みたいなも
のです。無縁社会には、そうい縁なき縁が生まれるということなのでしょうか。」(p65)
☆ 「国民が示した方向性に向かって照準をしっかり合わせて、最高のサービスを提供して
いくというのが政治家に課せられたミッションだと思います。」(p77)
★ 「中国が世界の工場だとはけっして言えません。正確に言えば、世界が中国を工場に
している。」(p92-93)
☆ 「まさに政治家は『公僕』ですからね。・・・国民の『召し使い』なのですよ。優れた召し使
いが大勢出てくれば、日本の先行きについても期待が持てるようになるでしょう。」(p157)
★ 「日頃からグローバル時代のヒーローというのは、スーパーマンではなくて『ドン・キ
ホーテ』的なものだと思っています。」(p176)
・ 駆け足で本書のポイントを見てきましたが、なお、同様の感想を浜教授にメール送信し
ましたが、ご本人から返信があり、「目の前にどのような化け物・怪物が立ちはだかろうと
も、一緒にドン・キホーテを目指して突き進んで行きましょう。」と書かれていました。
☆ 「まさに政治家は『公僕』ですからね。・・・国民の『召し使い』なのですよ。優れた召し使
いが大勢出てくれば、日本の先行きについても期待が持てるようになるでしょう。」(p157)
★ 「日頃からグローバル時代のヒーローというのは、スーパーマンではなくて『ドン・キ
ホーテ』的なものだと思っています。」(p176)
・ 駆け足で本書のポイントを見てきましたが、なお、同様の感想を浜教授にメール送信し
ましたが、ご本人から返信があり、「目の前にどのような化け物・怪物が立ちはだかろうと
も、一緒にドン・キホーテを目指して突き進んで行きましょう。」と書かれていました。