4回目の「花園会 夏期講座」に参加して (通算第75号/2011-09-01)
・ わが家の宗旨は「臨済宗妙心寺派」ですが、檀信徒組織である「花園会」主催で妙心寺
と花園大学の全面的協力の下、毎年8月最終週に2泊3日で、「夏季講座」と称した、坐禅と
仏教(禅宗)学を一体的に体験・学習する研修が開催されており、今年も参加してきました。
・ そもそも参加の契機になったのは4年前に母が亡くなったことでした。以前から菩提寺の
ご住職から研修会の案内を受けていましたが、それほど関心がありませんでした。初めて
肉親を失った空虚感を埋め合わせたいとの想いが強くなり、参加したのでした。
・ 従来、この夏季講座は第1コースから第3コースまでの3年制になっており、第3コースを
終えると修了する仕組みになっていました。私は9期生として受講し、昨年で全過程を修了し
ましたが、今年から単年度受講制へ改編されたので新コース第1期生として参加することに
しました。
・ それでは、簡単に今回の受講体験を紹介したいと思います
・ 今年の参加者は124名でしたが当日5名の欠席者があり、結局119名にて進行しました。
初日は、正午に集合し、受付を済ませた後、花園会館での開講式に続いて講座Ⅰ「妙心寺
の歴史」、講座Ⅱ「妙心寺の教え」を受講しました。午後5時半からの薬石(夕食)に備えて妙
心寺の大庫裏に移動しました。「般若心経」と「食事五観文」を唱えてから、正座して一切無
言のまま食事を戴きました。再度、花園会館へ戻り講座Ⅲ「水墨画実習」を体験しましたそ
の日は午後11時前には就寝しました。
・ 2日目は、午前5時には起床しました。妙心寺「法堂(ハットウ)」で坐禅は午前6時から7時
まで行われますが、般若心経の読経もありますので、実質的には30~40分程度だと思い
ます。坐禅を終え、隣接する大庫裏に移動して粥座(朝食)を戴きました。会館に戻り、荷物
をまとめ花園大学へと移動しました。大学では、講座Ⅳ「近代華族社会と禅宗」、講座Ⅴ「宗
教と文化」、講座Ⅵ「介護と禅」、講座Ⅶ「茶・華道と禅」、講座Ⅷ「禅と武士道」を受講しました。
個人的には、講座Ⅴを担当された明珍教授の研究テーマに興味を持ちました。埋葬方法や
遺体に対する考え方が地方によってかなり異なると言うのです。午後5時半に会館に戻り、
6時からの夕食会に臨みました。これはテーブル席で心置きなく頂戴しました。
・ 最終日も、午前6時から妙心寺「法堂」で坐禅をし、サプライズ企画として河野太通管長猊
下から太極拳の指導を受けました。八段錦の実践後、管長の太極拳を拝見しました。従前に
も増して興味深いお方だなと思いました。続いて大方丈で粥座を戴き、写経をしました。会館
へ戻り、チェック・アウトを済ませてから、特別講座として、管長猊下から法話を聴きました。
母の子を想う事例紹介をされ目頭を押さえられていたのが印象に残りました。
・ 超駆け足で2泊3日の夏季講座の様子を辿ってみました。このコーナーをご覧になって興味
を持たれた方は、来年ご一緒しませんか